2012年03月30日

浅草オペラの時代展

SN3R0062.jpg民音音楽博物館にて。7月1日まで開催。「大衆文化の転換点・大正時代誕生100年を迎えて」と副題がある。写真、レコード、楽譜、それに田谷力三さんの使用した衣装などが展示されています。映像資料は大正時代の浅草風景、2008年におこなった浅草オペラ再現の舞台映像、それに映画「浅草の灯」(昭和12年・島津保次郎監督)の再現舞台シーン。「浅草の灯」の映像は結構長くて、浅草オペラの劇場内の雰囲気が伝わってくる。杉村春子がカルメンを演じているのだが、今の目で見ると、なんとも泥臭いのだけれど、歌は思った以上にうまいし、なによりもはつらつとしていて気持ちがいい。舞台は途中で、客席のヤジに耐えられなくなった役者が、観客に向かって「我々は芸術をやっているんだ。見世物じゃない」とタンカをきって、舞台と客席が喧嘩をはじめ、大慌てで幕がしまるところで終了する。これに近いこともあったのかもしれない。展示を見終わって、数年前まで名古屋の大須でやっていた「大須オペラ」を思い出した。大須オペラは浅草オペラを目標にやっていたということだったが、資料などは残っているんだろうか。名古屋の博物館で、大須歌舞伎と合わせて展示してくれたらいいのに・・・、などと考えながら帰ってきた。

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2012年03月29日

大アジア月報4月号アップ

大道芸アジア月報、4月号をアップした。今月は大道芸大会が目白押し。出演者までは書ききれず、大会の名称と開催日のみを記載した。特集としては新潟市巻の「のぞきからくり」で、「八百屋お七」の屋台を復元したことを記した。正式なお披露目は4月28日、巻文化会館で行うとのこと。
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2012年03月26日

新作舞踊「愛猿記」

SN3J0753.jpg国立劇場小ホールで、橘芳慧の会。新作舞踊「愛猿記」の披露。作・演出=織田紘二、作曲・演奏=本條秀太郎、振り付け・出演=橘芳慧、語り=平野啓子。解説を兼ねた「鼎談」として織田紘二・小沢昭一・村崎修二。織田さんは国立劇場の顧問で、「ミスター国立劇場」とも呼ばれる人だが、國學院大学の卒後論文が「猿回し」で、猿回しの研究者としても知られている。猿回し復活の立役者である小沢昭一さんと猿回し調査から復活、さらに発展を体現した猿舞座の村崎修二さんを交えての鼎談は、まさに歴史的な出来事。小沢さんが山口県光市を訪ねてきた話や国立劇場で織田さんと小沢さんが相談した話など、猿回し復活の秘話が出てきて本当に貴重なものだった。舞踊は昭和十年ぐらいの戦争の足音が聞こえてくる時代、女性の猿遣いが苦労しながらサルとともに旅をつづけていくという内容。本條秀太郎さん作曲の音楽が心地よい。三味線三丁と笛のバランスは絶妙と感じた。橘芳慧さんは昨年2月にくも膜下出血で倒れ、本格的な復帰はこの舞台とのことだが、そんなブランクは感じられなかった。密度の濃い一夜でした。写真は劇場で買った小判型せんべい。いろんなお土産が販売されています。舞台は撮れなかったし、楽屋は緊張していてそれどころではなかったので・・・。

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街頭紙芝居原画展

紙芝居原画展.jpg大阪の紙芝居師・大塚珠代さんから送られてきたご案内。三邑会の故・塩崎源一郎さん所蔵の紙芝居原画が、大阪府立中之島図書館文芸ホールに展示されます。3月26日から3月31日まで。入場無料。3月31日には、紙芝居研究者で「紙芝居文化史」の著者・石山幸宏先生の講演も行われます。また、近くの中之島公園では紙芝居の実演も行われるとのこと。横浜市歴史博物館でも、この時期に紙芝居の実演があるといいますから、各地で紙芝居関連の催しが目白押しです。
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2012年03月24日

ながめくらしつ

SN3R00590001.jpgジャグリングの劇場公演。小金井市の現代座ホールにて。ジャグラーの目黒陽介を中心に、森田智博、松田昇、YURI、鈴木拓矢が出演。音楽はアコーディオンの小春とサックスの長嶋岳人。小春は目黒とプラノワというコンビを組んで大道芸大会に出演している。ジャグリングは大道芸の基本的なアイテムだが、日本の伝統的大道芸としては継承されていなかった。それが大道芸大会の流行とともに普及して、この十数年のあいだに急に演技人口も増え、レベルも高くなった。それでも舞台でジャグリングを見せるという試みは極めて少ない。この催し、公演前からジャグリングファンの間ではかなり話題になっていて、早々にチケットが売り切れていた。今日は二回公演。その夜の部を見に行く。期待を裏切らない素晴らしい舞台だった。タイトルの「ながめくらしつ」は古今和歌集の「起きもせず、寝もせで夜を明かしては、春のものとてながめくらしつ」(在原業平)より取ったといい、『起きないカラダ 眠らないアタマ』とサブタイトルがついている。5人のジャグラーはいずれも技術的には日本のトップクラス。ハイレベルのジャグリングが次々と繰り出されるが、感心したのは、その技術を見せつけるのではなく、一時間半の作品に仕上げていたこと。タイトルの通り、夢ともなく現ともなく、ボールが飛び交い、体が舞うように動き回っている。演劇のように物語や、叙情にたよるのではなく、単純に音楽をバックにひたすらボールを投げて受け取り、棒を投げて受け取り、リングを投げて受け取りつづける。きわめて抽象的な作品だ。大道芸ではありがちな、大げさな身振りも、虚仮威しのような演技もない。そのためにボールやリング、棒などの動きが非常に美しい幾何学的な動線として見えてくる。また動線がみえたと思った瞬間に消えて、別の動線に変わっている。このなんともとらえどころのない運動がジャグリングなのだろう。むかし、つかこうへいの舞台を見ながら、「演劇って何だろう」とずっと考えていた事がある。今日は舞台を見ながら「ジャグリングってなんだろう」とずっと考えていた。もちろん答えなどは出ないのだが、緊張感がたまらなく心地よい一時間半だった。

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すみだ・ぐるりん歩

SN3R0057.jpg東京スカイツリー開業を控えて、にわかにクローズアップされた街、墨田区。そこを歩いてみようというイベント。ポイントの一つがすみだ郷土資料館で、参加者は少し休憩するだろうから、大道芸でもみてゆっくりしてもらおうという趣旨で、依頼された。誤算は寒さ。本当は桜のなかでのウォーキングを期待したのだろうが、まだ蕾にもなっていません。しかも今日は朝から大雨。傘をさしての歩くのは大変です。それでも大黒舞や、がまの油売り、玉すだれなど、いつもの演目に楽しんでくださいました。来週の日曜日は、川べりの桜まつり会場で大道芸をやりますが、はたして桜は咲いているのでしょうか。ちょっと不安。

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2012年03月23日

和の底力!最終回

SN3J2321.jpg昨年の震災を受けて、日本の伝統芸能で何かできることはないものか、という思いから始まったシリーズ。会場は江戸川橋のライブハウス「絵空箱」。先月は私も手伝わせていただいた。最終回の今月は日本舞踊によるシェイクスピア。解説に明星大学の岡田恒雄さん。シェイクスピアは1564年生まれ。出雲の阿国とほぼ同時代とのこと。昔習ったけど忘れてました。出演は東路要さん、花柳楽ひなさん、立花志穂さん。この三人によるマクベスの魔女の場。会場がライブハウスで照明機材などはあまりないのだが、おもしろくまとめていた。構成・作詞は壱岐達朗さん。作曲は杵屋五司郎さん。

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2012年03月22日

例会

SN3J0749.jpg3月の例会。7月の浅草木馬亭公演の概要を話し合った。昨年は地震の影響でなにもかも狂ってしまったが、今年は通常の公演形態でやりたいものです。さて、話し合いの結果、一応は内容を決定しました。近日発表いたします。乞うご期待。また9月17日に、昨年につづいて蕨市で公演することも合わせて決定しました。

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2012年03月21日

昭和の紙芝居

SN3R00530001.jpg九段下にある昭和館で開催されている「昭和の紙芝居」展に行ってきました。常設展をみるのは入場料が必要ですが、この特別展は無料です。しかし内容は充実しています。まず永松武雄画の、たぶん紙芝居が生まれて間もないころに作られたと思しき「黄金バット」が展示されています。絵も美しく状態もよくこれを見ることができただけでもやって来た甲斐がありました。次にレコード紙芝居。有名なものに「勇犬軍人号」というものがありますが、それ以外にもたくさんあったらしく、この「昭和館」はたくさん所蔵しているようです。紙芝居のカット割と思われる「劇画略図集」も初めて見る資料でした。神戸の紙芝居貸元のものらしいのですが、このようなものがあったのですね。展示室の外で流している永田為春さんのドキュメンタリー映画「瞼の紙芝居節」も面白いものでした。昭和61年の制作で日本映画学校の学生だった小島康文さんの作品ですが、森下正雄さんや貞三さん、塩崎源一郎さんなども出演していて、とても貴重です。ほかに山川惣治さんの作品も展示されていて、これだけの内容を無料で見られるというのはビックリです。5月13日まで。月曜休館。(ただし4月30日は開館。5月1日は休館)

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2012年03月20日

カナールペキノワ

SN3J0746.jpgそれぞれが個人パフォーマー(チャタとインダス・ガンジス・ドーダス)としても活躍する二人のユニット。久しぶりに二人のコンビで演ずるのを見た。四ツ谷駅駅ビル・アトレのリニューアル記念イベント。5年ぐらい前にやっていた野球のネタ。会場を走り回るので有名な演目だが、今回はスペースが狭いので、控えめ。それでも手馴れた演目でうまくお客さんを巻き込んで、楽しい世界を作っていた。追伸。昨日ののぞきからくりの記事訂正。ツムラ工芸は「つむら工芸」。関西芸術大学は「大阪芸術大学」。oyanさんから指摘いただきました。従って制作は「つむら工芸」監修は元大阪芸術大学の西沢郁司先生となります。申し訳ありません。

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2012年03月19日

巻町のぞきからくり・八百屋お七

のぞきからくり.jpg新潟市巻町ののぞきからくり。紙芝居以前の視覚文化で、縁日やお祭りに寺社の境内などで演じられたのですが、昭和の初めに映画に人気を奪われ、第二次大戦後にはほとんどなくなってしまいました。それが奇跡的に保存されているのが、新潟市の巻地区です。三十数年前に某家の倉庫に眠っていたのを、地元の人たちが見つけ、美術グループが修復して公開したところ話題になって、やがて旧巻町の文化財として保存されてきたものです。巻町が新潟市と合併してからは、市の文化財として、数年前に本格的に修復し、新潟市美術館で大々的に公開して評判となりました。このたび「八百屋お七」の演目を修復したというので見に行ってきました。完全な状態で残っていたのが「幽霊の継子いじめ」という演目だけだったのですが、この「八百屋お七」も不足していた部分を補足して、稼働できるようにしたのです。ようするに表の屋台はすべて、新作です。各地に複製のノゾキカラクリはたくさんあります(私たち浅草雑芸団でも手作りしています)が、ここまでしっかりと作ったものはありません。大阪のツムラ工芸が屋台とそこに付属する看板、ソデ、カンノン、天井などを新作し、巻町に保存されていた中ネタは修復して、これならどこでも使用可能です。いままでは裸電球がなかに入っていましたがLED電球に変えたりはしていますが、構造は100年まえのままです。4月28日には、新潟市巻文化会館で、複製の制作にあたった元関西芸術大学の西沢郁司先生の解説で一般公開が予定されています。

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2012年03月17日

うつのみや大道芸フェスティバル

SN3J07270001.jpg大道芸大会の幕開きとなるこの大会。大雨の一日でした。最初に見たのがこの人。ダメじゃん小出さん。雨男で有名です。こんなに降らさなくても・・・。一回目は二荒山神社の鳥居脇。特設テントでした。今日はいつもの感じでゆるゆるとジャグリングなどでお客さんを和ませたあと、紙芝居! しゃべりが噛むので「カミ芝居」だそうです。演目は「マッチ売りの少女」。普通の童話ではありません。少女の名前は「野田佳子」。通る人たちに懸命に「増税お願いします」「一体改革お願いします」と訴えていますが、だれも聞いてくれません、という奇抜な内容。子供たちはポカンとしていましたが、大人には大ウケでした。今年も期待できます。それ以外の会場はオリオン通りというアーケード街です。地面が濡れていてやりにくいのですが、演じることはできます。こちらで見たのは、もう一人の雨男、サンキュー手塚さん。お決まりの先月亡くなったホイットニー・ヒューストンの「ボディカード」にあわせてのマイムを、いつも通り決めたあと、「げげげの女房」の主題歌にあわせて、人間の誕生から成長、結婚、子供ができ、孫ができ、そして年老いて去っていくまでの人生をマイムで見せる作品を熱演。おそらく東日本震災を受けて作ったものでしょうが、こちらも感動的な作品になっていました。セクシーDAVINCIさんも見ました。またたくまに大道芸フェスティバルの超売れっ子になっていました。久しぶりにみたのですが、ショーの内容はずいぶんと無駄が省かれてすっきりして、バトンの業は以前とは比較にならないほど上手くなっていました。この人は有名な晴男(女?)あしたはきっと晴れるのでしょう。

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2012年03月16日

ふくみみ餃子館

SN3J0719.jpg雑芸団の若林君が出演する芝居「HELP!〜ハツカネズミと人間より」を見に行ったついでに、若林君推薦のこの店で腹ごしらえ。大きな餃子5つにご飯・味噌汁がついて¥380.ご飯はお替りOK.けっこうなボリュームです。若いカップルで一生懸命やっているのがとても好感がもてました。「中野の逸品グランプリ2012」という、かなりメジャーな(中野区では)催しにエントリーされて、決勝まで残ったとかで張り切っていました。明日、公募の審査員50人に食べてもらうという決勝戦といいます。ぜひ頑張っていただきたいものです。若林君の芝居は、スタインベックの原作を脚色したもののようです。私は原作を読んでいないので、どんな風に変えたのかはわかりません。思いっきり日本人の出演者が出てきて、「ジョージ!」とか「ルース!」とか名前を呼んでるので、てっきりお笑いかと思ったのですが、笑いは一切なし。自分たちの理想の農園を求める話で、力業の造り方でした。20日まで。中野MOMOにて。

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2012年03月15日

励ます会

SN3J0717.jpg労働組合の職員さんが退職して故郷の四国に帰ることになり、それを励ます集まりが行われて、そのお賑やかしに招かれました。時間は短いものの、「3回やってください」という要望。同じ人たちが相手だから、思ったより難しかった。それでも非常にあたたかい目で迎えていただき、たいへんに盛り上がりました。お客さんじたいは飲んだり食べたりしているのですが、熱心に見てくださって、かえって恐縮してしまいました。

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2012年03月13日

昭和の紙芝居・昭和館

2012昭和館.jpg紙芝居の梅田佳声さんからチラシが届いた。「昭和の紙芝居〜戦中・戦後の娯楽と教育〜」という催しが行われるようだ。3月17日から5月13日。3月25日は教育紙芝居の実演。それ以後、4月8日街頭紙芝居(永田為春)、4月15日街頭紙芝居(三邑会)、4月22日国策紙芝居(梅田佳声)、5月6日現代の紙芝居(倉嶋らむね)。また3月31日と4月1日にはお花見のイベントもある。

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2012年03月11日

向島百花園 梅まつり、やっと…!

SN3J0715.jpg今年の冬の寒さは特別です。いつもは3月第一週で終わりになる「向島百花園梅まつり」は、特別に一週間日延べして、その最終日ということで大道芸をやってきました。梅、ついに7割ぐらい咲きました。春が来たな、という感じです。やはり急遽日延べしたので、先週ほどの人出ではありませんでしたが、それでもいっぱいのお客さんで、気持ちのよい大道芸日和でした。三回やって、16:00ごろさあ帰ろうというときになって、記念に一枚写真を撮りました。披露困憊です。


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2012年03月10日

「寿歌・シェルター」加藤健一事務所

寿歌.jpg北村想作の「寿歌」と「シェルター」の二本立て公演。演出は大杉祐。出演は加藤健一、小松和重、日下由美、占部房子。本多劇場。1980年代、東西冷戦のさなか、たびたび上演された「核戦争」前と後の話。特に「シェルター」は近未来という設定で書かれたもので、実際に核シェルターが発売されたというニュースがあったころの作品。どちらも当時、加藤健一の出演でテレビでも舞台中継として放送されました。パンフレットには「もうこの2本の芝居を上演することはないと思っていましたが・・・」とありますが、私もこんなことになるとは思ってもいなかったので、この二作を上演すると知って驚き、同時にそれをどんな風に彼らが演じるのか興味がわきました。そして、それを見て私がどんな風に感じることができるのかというのも問題でした。そこで、本当に二十年ぶりぐらいにこの劇団の芝居に足を運びました。まず、どんな風に演じたかという点では、大杉演出は、大道具は別にして、ほとんど当時と変わっていなかった。あきらかに変えたと思うのは、二作品のどちらにも、赤い合羽を着た人物が舞台奥を下手から上手に通り過ぎる、数十秒のシーンを加えたぐらいではないかと思います。あと音楽にビートルズをうまくつかっていました。前回はどうだったのか覚えていませんが、今回はとても印象に残っています。「シェルター」では、そこで居住実験をしているとき、どうやら外界で本当に核戦争が起こったらしいというブラックな設定が面白かった記憶がありますが、今回みておもしろいと思ったのはシェルターが想定外の故障を起こしてしまうこと。シェルターが原発と重なるんですね。シェルターのなかで家族が感情的に反発したり、また結束を強くしたりなどして、いちおうは明るく幕が降ります。夕日がきれいで赤トンボが空を覆うほど飛んでいたりと、ノスタルジックで美ししいのですが、どこか不気味さもあるという終わり方です。「寿歌」では核ミサイルの爆発を花火とダブルイメージにして芝居が始まります。当時この感覚を新しいと思って見たのですが、その数年後に起きた中東戦争のとき、アメリカ軍の攻撃をテレビで見ながら、私はこの芝居を思い返していました。今日は久しぶりにそんなことを思い出しました。さて「シェルター」終幕の不気味な美しさは、核ミサイルの花火という形で、そのままこの作品につながっていることに、今日はじめて気がつきました。二つの作品を比べれば、こちらのほうが寓話性が高いので、おとぎ話としてみることができます。堕落した救世主であるらしい「ヤソ」は、ひとびとに石を投げつけられても、エルサレムに向かい、ゲサクたちは放射能の雪が降り注ぐ中をモヘンジョダロに向かうという終幕。1980年代に見たとき、よくわからないながら、なんとなく感動的だったのだけれど、今回もその印象は一緒でした。放射能汚染のなかでも旅をつづけるというところに私はシンパシーを感じているのかもしれません。ちょっと安直すぎるような気もしますが、いまの私にはまだよく対象化できません。ところでパンフレットに北村想が「地道に芝居で食っていっている加藤さんに静かに拍手を送る」と書いていますが、あのころからずっとこうした芝居を続けているのは、確かに稀有なことでしょう。最近はあまり芝居を見なくなっておりますが、よい芝居でした。

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2012年03月04日

神奈川の地芝居

SN3J07080001.jpgかながわ伝統芸能祭「地芝居2012」。神奈川県立青少年ホール。今年で12年目とのこと。入場1000円。入場料を取るようになってから席を取ることができるようになった。県内に5つの団体があるといい、毎年そのなかから2団体が出演とのこと。今年は相模原市の「藤野歌舞伎保存会」と横浜市泉区の「いずみ歌舞伎保存会」。藤野歌舞伎は地元の神社に回り屋台つき舞台があるという。秋に公演するようなので見に行きたいと思った。二つの歌舞伎のあいだに歌舞伎ワークショップがあったが、これが面白かった。竹本弥乃太夫さんが三味線を弾きがたりしながら、舞台の効果音楽の説明をするのだが、とてもわかりやすく、なんだか芝居通になったような気持ちになった。

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2012年03月03日

向島百花園 梅まつり日和

SN3J0704.jpg梅まつりの二回目。前回は雨で、寒かったのですが、今日はポカポカで良い天気。12:00、13:30、15:00の各回とも、たくさんのお客さんに見ていただきました。写真は楽屋として使わせていただいた御成座敷。休憩時間は短いのでクタクタの顔をしてます。ところで今年の寒さはやはり殊更で、ようやく咲き始めたばかり。次の日曜日まで延長となりました。11日には私たちが三度目の出演をします。ぜひお越しください。

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2012年03月02日

映画「究竟の舞」(ポレポレ座にて)

SN3J0703.jpg岩手県北上市の「岩崎鬼剣舞」の一年間を追ったドキュメンタリー映画「究竟の舞」(三宅流監督)をみて、その後、北上の酒と芸能を楽しまナイト」というイベントに顔を出す。映画が終わるのが20:15.イベントは8:45開始という遅い催し。監督が司会になって、現代女浮世絵師・ツバキアンナさん、神楽研究の三上敏視さん、昭和歌謡曲の田渕純さんという取り合わせ。北上市の蔵元(名前失念)の銘酒「鬼剣舞」を飲みながらだらだらの内容でしたが、いろんな映像をみることができて、私は満足でした。民俗芸能の話ばかりが続いたあと、ほとんど脈略なく、昭和歌謡の田渕さんが登場しました。当然歌ったのは「北上夜曲」ですが、しゃべりはうだうだで、甲高い声なのに、歌声はきれいなバリトン。あまりの落差に場内は騒然。浅草の東洋館にも出ているようです。不思議な歌手(漫談もやるようです)がいるものです。実に奇妙な催しでした。

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