2010年03月24日

猿まわしの系図

飯田道夫著、人間社刊。¥1400+税。このあいだ、大阪の浪速人権文化センターでの『伝統文化を支える魂』公演に駆けつけてくれた著者が村崎修二さんに何冊か進呈したものの一冊を頂戴した。著者はKLMオランダ航空に勤務するかたわら猿の文化について研究なさってきた在野の研究者。本書は三十数年前の猿回し復活の時から書き起こし、猿回しの文献資料を丹念にたどって読み直していくのだが、後半に入ると一転して大胆な仮説を提示して、芸能史の定説に反旗を翻す。廉価な本だが読み応えは大きかった。
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2009年06月16日

国策紙芝居の世界

KC330014.jpg戦争協力のために製作され実演された紙芝居を「国策紙芝居」と呼ぶという。それを題材にして大学で講義して学生達の反応をまとめた本。著者は現役の紙芝居師・鈴木常勝さん。大修館書房刊。国策紙芝居は戦争犯罪に当たるのではないかと、関係者が終戦直後に処分したため、残ったものが少ないとのこと。収録された作品はほんの一部なのだろうが、お話として良くできているのが、まずは驚きだった。中には反戦作品ともいえそうなものもあり、戦争と芸能・文学の際どさについて悩んでしまった。以前、さだまさしが「海は死にますか、山は死にますか」と歌って、本人は「反戦だ」といい、いわゆる知識人は「軍事礼賛だ」と、論議を巻き起こしたことがあったが、これも同じことだと思った。同じ内容でも、語られる場所や、語る情況で、おそらく正反対のメッセージを持ってしまうものなのではないだろうか。メディアを上手に使うことで、国民の感性などはいくらでも操られてしまうものなのだと感じた。現在も、そうした情報操作をされているという点では、国策紙芝居の時代と五十歩百歩ではないだろうか。


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2009年04月17日

しあわせの書

KC330011002.jpg二月に亡くなった泡坂妻夫さんの本。「ジャグパル」でその訃報を知り、同時にこの本がお勧めの一冊として紹介されていた。すぐに本屋に走ったが品切れとのこと。古本屋もいくつか見たがどこにもない。図書館も探したが、予約者が7名いて、いつになるかわからない。そんな状態なのに、amazonにはあった。早速購入。すぐに読んだ。泡坂さんのものはいくつか読んでいるが、それほど大傑作というほどでもない。私はもっと好きなものがある・・・と思いながら、最後の一ページ。えっ・・・。絶句。なるほど、これはすごい。どれだけ時間をかけて書いたのかと考えると、ぞっとする。世の中には大変な人がいるものだ。

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2009年04月07日

まつり

TS361883.JPG「まつり通信」の増刊号である『まつり』。第70号は祝福芸の特集。「養蚕と春駒」「加賀万歳」「法花寺万歳」「大和万歳について」「八戸地方のえんぶり」「祝福芸能の再生にむけての試演」「資料紹介・伊六万歳の詞章」の7論考が載る。「祝福芸能の再生に・・・」の論考は私が書かせていただいたもの。向島で9年間つづけてきた「はるこま七福神めぐり」の活動記録で、こうして他の論文と並ぶとかなり異色な印象をうける。いままでいろいろな活動をやりっぱなしにしてきたが、これで一応はこれまでの整理ができたように感じている。

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2009年03月23日

本を発送

KC330178.jpg「魔界と妖界の日本史」の出版に協力いただいた方々に本を郵送した。協力者・協力機関のほとんどが、写真資料を貸してくださった方たち。百話すべてに図版を入れたので、50人ほどになってしまった。出版に際しては全国ほとんどの該当地に出かけたが、写真になりにくいところもあって、結局、写真や図版を借りたため。明日は、日ごろお世話になっている人に送る予定。

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2009年03月18日

魔界と妖界の日本史

TS361838.JPG本が出た。題して『魔界と妖界の日本史』。2001年から二年間、講談社の週刊『再現日本史』に連載したコラムを纏めた。歴史に現れた奇妙な事件や怪奇な伝承を紹介したもの。今回の出版に際しては、10話ほど書き変えた。また、写真も新たに撮影、あるいは収集しなおした。そんなこんなで、いざ本にするとなると時間がかかってしまった。

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2009年02月13日

本、二冊

KC330153003.jpg以前、原稿を書かせてもらった本が、文庫本となって発行された。どちらも宝島SUGOI文庫。『帝都東京』と『神道を知る本』。どちらももともとは別冊宝島として発売されたもので、それなりに売れたようだ。しかしそれが文庫本になるとは思いもしなかった。校正のとき久しぶりに読み直して、自分が書いたものとは思えなかった。みんな忘れている。そのときはにわか勉強したのだろう。いろいろな人が書いていて、おもしろいので、愛さん買ってください。

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2009年02月01日

黒龍の柩

KC330139.jpg「水滸伝」19巻を読了したあとは、この本。土方歳三を主役にした物語。新撰組の面々はもちろん、勝海舟、山岡鉄太郎、小栗忠順などが登場する。「水滸伝」が国家と革命をテーマとして、男の死に方を描いていたのに対し、同じように死んでゆく男たちを描きながら、こちらは「国家」とは何かととい続ける。ある意味で、水滸伝を補完しているような印象をもった。昔、安倍公房が榎本武揚を描いて、同じようなテーマを追求していたのではなかっただろうか。この本には徳川慶喜が登場するの面白かった。歴史的には、とにかく逃げてばかりいる不思議な将軍というお印象だが、こういう考えもできるのだなと思った。影の主役は西郷だが、これもこんな描き方があるのかと感心した。いずれにしても「水滸伝」を描くのと同時に、これだけのものも書いていたというのが、ちょっと信じられない。すごいバイタリティである。

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2009年01月17日

水滸伝、読了

KC330118003.jpg去年の11月から読み始めた北方謙三の「水滸伝」。全19刊。遂に読み終えた。これほどの長編小説を読んだことは初めてのこと。108人の英雄が梁山泊に集結する話で、中国の講釈ネタだとは知っていたが、全貌は知らなかった。北方謙三版は、中国のものとはだいぶ異なっているらしい。とにかくどんどん人が死ぬ。それも痛ましい死に方で、読んでいてつらかった。とくに15巻から17巻ぐらいまでは苦しかった。それでも最後まで読んだのは、筆の力なのだろう。一仕事終えたような充実感がある。つぎはもう少し軽いものを読もう。

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2007年12月07日

菊池寛賞受賞式

KC330054.jpg小沢昭一さんが受賞。

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